「空…嬉しい…
願いが同じでとっても。
女だからとかじゃなくて、私が
伝えたかったんだもん、
経験、ないことも嬉しいよ。
二人で想いを伝えあいたい……」
「あぁ…俺も言葉だけじゃなくて
全部で想いを伝えたい…」
「空…空が最近悩んでるって
感じてたの…きっと、私の病気とか
気にしたり大切にしてくれてたりで
言えないんだろうなぁって…
ごめんね?我慢させて…」
「我慢なんて…
当たり前ってか平気だったし。
それより蒼…悩んでんのも、
その中身も分かってたって、ことか…」
「ハッキリとはさっきの
カフェでの会話まで分かんなかった…
でも、行きたいとこっていったし、
夜が遅いって言ったし、だから推測した。」
「ハハハッ、そっか…ま、それで
分かってよかったんだな…
俺ら…」
「うん、そうだよ。
これでよかったの。
二人にはこれで、ね?」
俺の腕の中でニッコリしながら、背中に回る蒼の腕に力が入る。
「蒼…じゃあ、さ…
ホテル…いい?」
「…うん…」
真っ赤な顔をこちらに見せながら返事をするから、思わず唇を奪ってしまった。
そして「いこう…」と抱き締めていた腕を解いて、手を繋ぎ初めてのラブホテルへ歩き出した。