「さぁ?」
正直、自分が告白されるのも蒼がされるのも、嫌いだった。
二人のことをそっとしておいて欲しいと、心底思ってしまう。
「なんだよ、素っ気ないなぁ
あっ、今日って公園行く?」
「あぁ、今日は蒼を家まで送ったら
それから行く。でも、夜、
雨平気かな?」
窓からどんよりした雲を見ながら亮一に返事する。
「あれっ?蒼ちゃん、来ないの?」
「あぁ、少し顔色が悪かったし、
なんか、明日は用事があって
体調整えときたいんだって。」
「へぇ、じゃあ、明日は学校休み?」
「あぁ、そうらしい。」
「空っ♪支度終ったよぉ、帰ろう」
「ん、行くか…」
「あ、ねぇねぇ、蒼ちゃん、
俺も駅までいいかな?」
「もちろん!」
そう言いながら、自然に右手を俺にさしだすから、俺も当然のようにその手を絡めとる。
校内でも、ハッキリカレカノだと示したいっていう、蒼なりの気持ちらしい。
俺も、余計な告白とか、してほしくないから、蒼が恥ずかしくない程度にイチャつくことにしてる。
3人で校門を出て、賑やかに喋りながら駅に向かった。
亮一と別れてから蒼を家に送り、明日は用事が済んだら連絡くれるように話してからさよならした。