「え…いいの?
二人で暮らして、アルバイトも…
就職も…?」
「あらぁ、どうして?
いいじゃない?
二人で頑張んなさいよぉ~
神木さんも、賛成なんですよね?」
認めないわけがない、と言わんばかりの口ぶりに「え、ぇ…もちろん、応援を…」と苦笑いしてる、父親だった。
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それから新学期が始まる頃には、新生活に向けて慌ただしく動き出した。
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星野さんには両親からの手紙を添えて、二人の決意を書いた手紙を送った。
学校にも、両親を伴い、引っ越すことと就職やアルバイト、二人での生活について、話し合いをもち、最後には星野さんからの電話まで入り、どうにか認めて貰えた。
もちろん、成績を落とさない約束で、た。
こうして、少しずつ未来へ進み始めた。
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蒼の両親があれほどあっさりと賛成してくれた、その心の深いところは分からないが、学校を説得し終わった後に、ポロっとこぼしたのは、「今の世の中、なんとなくで日々過ごしてく人が多い気がするのよねぇ…今も昔も、そして未来も…時間は限りが有るのに…」だった。
チャンスがあるなら、掴みとれ。
後悔することのないように、精一杯。
がむしゃらになれる日々は意外と少ない。
そんな風にいってもらい、見守ってもらえている自分等が本当に恵まれていると実感した。