二人きりの旅行が終わり、また、バイトや遊び、そして残りの課題とあっという間に夏休みは過ぎていく。
夏休みがもうすぐ終わるって頃、俺が待ちに待ってた返事がパソコンに届いた。
☆☆☆
『神木くん久しぶりだね。
デザイン画と、神崎さんの作品
見させてもらった。
正直に言うと、まだまだ、売り物には
ならない。
でも、耀きを見たんだ。
二人の未来に耀きを。
だから、是非、
この世界の勉強を頑張ってほしい。
二人なら、二人の支えあうパワーなら
きっとキツいこの世界でも
埋もれることなく、やれると
信じてる。
覚悟があるなら、
在学中はアルバイトとして、
進学か就職の時期に成ったら
俺のデザイン事務所で面倒みてやるよ。
待ってるから、まずは9月…日に
事務所に二人で来い。』
俺は何度も何度も読み返し、不安になりプリントアウトもした。
そして、微かに震える指で蒼に電話をかけた。
☆☆☆
「すごい…ことだよね…」
翌日、俺のうちに来てもらい二人でパソコンのメール画面を見つめる。
それこそ、穴が開くくらいに…
そして、これからどうしたいのか、二人で意見をぶつけ合った。
基本的には二人とも実地で学びながら働けるなら進学しなくても、好きな事だから悔いはない。