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「ねぇ、これみて?
亮一君に似合いそう…クククッ」
蒼がマンボウの形をしたかぶり帽子を、俺に見せるように持ち上げる。
「ほんとだ…でも、
もったいないから、そうだな…
これでいいんじゃん?」
俺はストラップがかかっているところから、
ウツボらしきものを見つけて掲げて見せた。
「何それっ?不気味だぁ…」
そんな風に楽しみながら亮一、三浦さん、七瀬さん、陸也さんらにみやげを買った。
☆☆☆
「空…これ…お揃いしていい?」
蒼が悩んで俺に聞いてきたのは、青くキラキラしているイルカのストラップだった。
「鍵に…つけようかなぁって
空にもあげたい…バレンタインの
お返しに…ちょっとささやか
すぎて申し訳ないけど…」
「キレイだな…くれるのか?
もちろん、お揃いがいいよ」
「!!ほんとっ?ヤッタァ~!」
その場でクルンとしてからストラップをレジに持っていく蒼。
そんなに喜んでくれるんなら、持ってるもの全てをお揃いに…なんてチラリとでも思ってしまう俺は、相当蒼に溺れてるんだな。
苦笑してしまう。
戻ってきた蒼は「はいっ、空に。バレンタインはほんとにありがと~ございましたっ♪」と目の前に小さな袋を差し出してくれた。