私は恐る恐る電話の相手に話しかけた。

「あのぉ・・・。失礼な口調ですみませんでした。ちょっと突然でビックリしたんです・・・。」

すると電話の向こうからすぐに返事が返ってきた。

「突然?お前何も聞いてないんか?」

男の口調は急に和らいだ。

「はい・・・。何のことかさっぱり・・・。」

「そっか、そっか。可哀想になぁ・・・。俺はある人から頼まれたんや。お前の名前はマキやろ?」

「・・・は・・・い。」

「お前のことむかついてる奴がおるんや。そいつがお前のことやってくれ、って頼みに来たんや。大人しく言うこと聞いたら、酷い事はせんからな。」

「あっ・・・ありがとうございます。」

「でも、お前も嫌な奴に目ぇつけられたなぁ~。なんや、心当たりあるんか?」

私は数秒考えた。