「私ね、実は中学の時いじめられたの・・・。それで強くなりたいって思って、突っ張ったの。いじめられたのも私がいつも下向いてて暗かったからだと思う・・・。人がヒソヒソ話してると、私のこと言われてる気がしてたの。それで、俯いて・・・。それって私が一人で勘違いしてただけなのかもしれないって、最近になって思う・・・。自分から暗く成っちゃった結果、いじめの対象が私に向けられたんだけどね。自業自得みたいなところもあるのかもね。」

そう言って私は、情けなさを隠すために、フフフッと笑った。

すると、リョーは凄く切ない顔をして私を見てきた。

「そんな目で見ないで～。同情されなくても今が楽しいから大丈夫！！」

私は明るく振る舞った。

「違うの！・・・・。」

リョーは少し間を空けた。

「実は私も、中学の時いじめられてて・・・。暗いって理由で・・・。だから、私は高校になったら絶対に明るくならなきゃって思って、常に周りを笑わせるようにしてるの。なんか、環境が凄く似てたから驚いちゃった・・・。だから、私達分かり合えるのかもね！」

私は自分の心の中にある鉛の様な塊を一気に溶かすことが出来た気がした。