私は一言誤らなければ!

と思った。

急いで楓の後を追いかけた。

反対のプラットホームに、友達数人と一緒にいる楓の姿が見えた。

その姿は私が見たことがないくらい楽しそうで、輝いていた…。

私は駆け寄る気力を無くし、その場に立ち止まり、ただただ遠くから楓の姿を眺めていた。

16年間も一緒にいたのに、楓がこんなに楽しそうにお喋りをしているところなんて見たこともなかった。

私は親友としての資格を失った気がした。