「ね、マリンのしっぽの音が聞こえてきそう」

「"しあわせの音"?」

「ふふ、そうそう」


静かに時が流れる。

陶器に眠る、私の大事な大事な家族。


「ねぇ陽ちゃん」

「ん?」

「私たち、ずっとマリンのこと、覚えていようね。

そうしたら、マリンはずっと、私たちの中で生き続けるから」

「うん」


繋ぐ手から伝わる、暖かい気持ち。