「これだけ強い想いがあれば、マリン、あんたの想い、きっと叶うよ。

大丈夫。

大丈夫だから、目をつむって?」


ミールの声がすっごく心地いい。

ぼくはその声に包まれて、甘えるように静かに目を閉じた。


すぐに意識がふわりと曖昧になって。

ものすごく気持ちがいい。


「マリン。

マリン、最初で最後のチャンスよ。

ちゃんと、あんずちゃんに伝えるんだよ!

あんたの想い、ちゃんと届くから!

マリ……」


ミールの声が、だんだんと微かになっていった。

完全にミールの声が聞こえなくなった時、ぼくは意識を手放した。