「マリン」

夢の中を漂っているかのようなふわふわとした意識の中で、ミールの声が遠く聞こえた。

「ミール?」

「あんたの想いは本当に強いのね」

ミールは潤んだ瞳でかすかに微笑んだ。

「そのまま動かないでね」

そう言われて初めて、ぼくは青空の間の"クリスタルリバー"にからだを預けていることに気がついた。

この水の中は息もできるし、まさに夢の中にいるみたいに心地よかった。