「あたしね、ちゃんと、真奈美と仲直りできた。
 あたしの罪は消えないけど、
 真奈美がまた、笑ってくれたから、
 だからあたしは、今、こうしてここに来られたの」



一度は、宮原くんの誠意を踏みにじったこともある奈々。

どれだけ、この場に来るのが辛かったか、
あたしにはわかる。


奈々は静かに微笑んでそう言った。



「美祐にも茜にも、酷い事したと思ってる。
 ごめんね」



「ううん。奈々。そんなことないよ。
 奈々一人に、罪を背負わせたりなんかしないから。
 これは、うちら3人の罪だよ」


美祐・・・。

あたしの言いたいこと、
ちゃんと理解してくれたんだ。


そう。これは3人の罪。

決して誰か一人だけのせいじゃない。


それを、あたしはわかって欲しかった
だけなんだ。


2人はそれからしばらく、話をして、
その場を離れていった。



ねぇ、美祐、奈々・・・。



あたし、ちゃんと見てるから。


みんながまっすぐに生きてくれるように。



みんなの知らない所で


傷付いて、悲しんで、それでもいっぱい頑張ってるとこ、


見守ってあげられるのは、あたしだけだもんね。