ホームルーム中、
蒼羽は心配そうな視線を私に向けていた。
でもそんなこと、わからなかった。
私はこっそり友達と談笑してる、咲夜を眺めていた。
帰る頃。
蒼羽は部活があるらしく、私は先に帰ることにし、靴箱に向かった。
そこに居たのは、部活に行こうとしていた咲夜だった。
「じゃあ、また明日な!」
咲夜は私に気づくと、
そういってグランドの方に走っていった。
私は急な事にドキドキしながら、彼の後ろ姿に軽く手を振った。
この時、
男慣れしてなかった私は、
これが初恋だと思った。
そして、
彼も私が好きなのだと思った。