「どうして、あいつのところに行ったんだよ?」

「それは…」

樹里はオレを見ようとしない。

「なんか、あいつが入院したって聞いた時から、嫌な予感がしたんだよ」

「……」

「嫌な予感って当たるもんだな」

「あの…」

「なんで会いに行ったんだよ?」

「ごめんなさい。拓也と一度話さないといけないと思ったから」

「話すことなんて、何もないだろ?」

オレは似たような質問責めばかりしていた。

「拓也はあたしにとって、弟みたいな友達の1人なの」

「オレ樹里が理解できないよ」

「え?」