「亮二、これ」

樹里がお金を差し出した。

「いいよ。オレ出すから」

「でも。朝ご飯も入場券もおごってくれたのに悪いよ」

「気にするな」

オレは、お金を受け取らず売店へ向かった。


まさか、お金の事気にしていたなんて。
律儀な奴だな。
これで、また樹里に対する好感度が上がってしまった。


売店で買い物を済ませて。
トレイに飲み物とポテトを乗せて、樹里の所へ戻る。


「ついでに、ポテトも買ってきたよ」

樹里の隣に座りながら言った。

「ありがとう。小腹が空いてたんだよね」

「紅茶も売ってたよ」

樹里に温かい紅茶を渡す。