「樹里。くつろいでるか? お菓子も紅茶にも手をつけてないじゃん」

「…うん。さっき食べたばっかでまだいいかなって」

あぁ…そっか。
店でご飯食べてたな。

「あの店よく行くのか?」

「常連客だよ」

「そうなんだ。オレは今日初めて食べる予定だった」

「邪魔しちゃったね」

「いいよ。今度、2人で行こう、な?」

「うん」

ふいに会話が途切れる。
オレは樹里の肩に手を回した。

「もっと、こっちに来いよ」

樹里の肩を引き寄せた。

そして、樹里の顔にオレはどんどん顔を近ずけていく。

樹里が瞳を閉じた。