寺原さんが、オレの車に乗る。

助手席に座っている。

「ごめんね。佐伯くん」

「いいよ別に」

そう言って、車のエンジンをかけてスタートさせた。

「あれ？ 佐伯くん、反対道だよ」


「ご飯でも行かない？」

「えっ？」

「犯人捕まってないのに、家にいるの怖くない？」

「うん。そうだね」

「だから、犯人捕まるまで、一緒にいよう」

こうして――
オレは寺原さんとご飯を食べに行くことになった。