「うん。泊まっていく」

「オレ、こんなに女と一緒にいたいと思えるのって、樹里が初めてだよ」

「またまた。いろんな子に同じセリフはいてきたんでしょ?」

「はいてねぇよ。本当に樹里だけなんだよ。半年間片想いしたのも──」

オレはハッとして口をつぐんだ。

「ねぇ? なんの話?」

樹里はクルっと体の向きを変えた。

「あっ。オレ9時から観たいテレビあったんだ」

オレはそそくさにリビングに戻った。

でも……


「半年間の片想いってなんのこと?」

樹里はすぐにリビングへやってきた。

ソファに座るなり、追求を始めた。