『月夜)なんや?土方はん…うち等集めはって
珍しいどすなぁ』

割烹着に身を包んだ月夜…俺の恋仲が部屋に入ってくる

『土方)仕事中に悪かったな』

俺は立ち上がり
優茶を前に出す

『土方)月夜、今日から新しい女中だ』

『優茶)よろし………待って?女中ってなに??やるなんて一言も言ってませんけど』

優茶は月夜に笑いかけるが
ふと疑問を抱いたように
俺の方へと振り返る

『土方)保護してやったんだ。
珍獣で…異国へ売られるぜ?あんな姿見られたら』

俺の不敵な笑みと言葉に優茶はすぐに理解したのか俯いた
狐が喋る
人間になる

滅茶苦茶だが
本当のこと

こんなことを知られれば
売られるに決まっている

脅しみてぇだけど
辛抱してくれや