今度は、私の顔が赤くなる番だった。

「あ、図星でしょ」

 佳主馬くんは、意地悪く笑って。

 知ってるんだぞ、みたいな顔で、私の髪をくしゃくしゃした。

「ず、ず、ずぼっ――「姫って、わかりやすい」

 佳主馬くんは言ってから、ものすごーくマジメな顔をして。

「姫って、なんでもかんでも顔に出るよね」

「へ?」

「今だってそうだよ、龍太のことが好きだって、顔に書いてある」

 鏡どこ!?

 私は、机の中からポーチを出した。

 ポーチに入れてある、鏡を出す。

「…書いてないじゃん!」

「書いてあるわけないだろ!つか、やっぱりそうなんだな…」