「あっちじゃ何があっても、おかしくないでしょ?ダメなら申請通らないし」

ね?と、男は楽しげに笑った。

「それもそうね〜じゃあ自分達が初めて会うのは、そのサークルって事で…」

はじめは乗り気じゃなかった女も、考えているうちに楽しくなってきたようで…

「じゃあさ〜あっさり会うんじゃつまらないから、お互い気づかないってゆ〜のはどう?」

「いいね〜どっちが先に気づくか、勝負だね」

「勝負なら負けないけど?」

女が不敵な笑みを浮かべた。

「こっちだって負けませんよ?」

ふっふっふっと、男もふざけ始めた。

「負けた方は、罰ゲームね〜罰ゲーム」

「いいね〜どんなのにしようか?」

「そうね〜…」





「…信じられない…」

ショックのあまり顔面が蒼白になっている花倉に、サークル仲間の金井司が声をかけた。

「どうした?花ちゃん、真っ青だよ顔」

「い…いや〜なんてゆ〜か…サイフ落としちゃったみたい…学生証とクレジットカードinで…」