少し離れた所から部長が大きな声で、話しかけてきた。

部長の隣でニヤリと笑った星川の顔を見て、花倉は音もなく倒れ込んだ。

良く朝礼とかで女生徒が倒れたりする、まさにあんな感じで…

「大丈夫か?!花倉」

とっさに安達が体を支え、心配して花倉をのぞき込むと、花倉は弱々しく手を上げて答えた。

「大丈夫かー花倉君、暑さ当たりかー?安達君、医務室に連れてってやれ〜」

「了解でーす」

部長はそう言い残すと、星川と一緒に歩いて行った。



「…死にそう…」

花倉は廊下に、うつぶせに寝転ぶと呟いた。

「…良かったなぁ〜花倉…ひねりも、へったくれもなく会えて…」

安達はしゃがんでニヤニヤ笑うと、花倉を見た。       

「え…どうして安達がそれを…」

「バーカ…花倉、飲んで彼女のフルネーム言ってたじゃん」

「マジで…?穴があったら入りたい…」