「…ふけた?」

「ケンカを売ってるのかな?お互い様でしょ?」

星川は全く動じず、楽しそうに答えた。

「まぁね…ここ、光の庭でしょ?どうやったわけ?」

お互い40歳はとっくに越え、中年と言われる年齢になっていた…

大学卒業以来会ってなければ、見た目も変わっていて当然だ。

「別に?私のシナリオに″期限の年になったら、光の庭で再会″って書いておいただけ…ほら、伊勢君、庭の中をウロウロしたとかって言ってたでしょ?」

「ああ、言ってた言ってた…案外簡単なのねぇ…」

タネ明しを聞いて花倉は、ガックリとうなだれた。

「いや、それほど簡単でもないんだけどね…一つ条件があってね…同じ時にここで会うには、同じぐらい相手の事を想ってないとムリだから…」

結構待ったよ…と最後に付け加えた…

花倉は、言いたい事がたくさんあるにもかかわらず、そう言われると何も言えなくなってしまった。