「も〜何それ、衝撃的な情報じゃん、さすが会長」

金井が尊敬の眼差しを向けた。

「も〜その情報で裏取れましたね、あの世界が中間世だって…扉の向こうは、つまり現世って事っすよ」

伊勢の言葉に、一同がシーンと黙り込んだ。

はじめに口を開いたのは花倉で、

「…なんか、すごい事になってきたね…生まれ変わる直前の記憶だったとは…」

と言った後、もう一言付け加えた。

「え〜この事は、部外持ち出し禁止の極秘機密という事で…変な人に見られるからね、たぶん」

「異議なし…」

「右に同じ…」

全員一致で、極秘機密に可決された。

このサークルはじまって以来の、決定事項だった…





「…僕が言うのもなんだけど、それってどうだろう…ね?」

図書館に置かれた一枚板の大きな机に座った男は、隣に座っている女に異議を唱えた。

天井まで届く本棚が壁をぐるりと囲み、移動式のはしごが置かれている…

大きな格子窓からは光が差し込み、室内を明るく照らしていた。