「いった!!」
不意に、誰かに足を踏まれて、あたしは小さく声を挙げた。
・・・こんなとこで、負けてられるか!!
あたしの行こうとしているクラスは、2年1組。
ここから、1つ階段を上ったところにあるクラス。
いつもであったら、そこまでは3分とかからない。
でも、今日は訳が違うから・・・

逆に流される。

いったい!!!
人に押され、折角歩いた道全部パーになってしまった。
・・・きりがないよー。
あたしは半ばあきらめ気分で、教室に入った。

やっぱ、これに逆らうなんてムリだ。
あたしは目を閉じてスゥーっと息を吐く。
あきらめるなあたし!!

「よし!」
あたしは、小さく気合をいれると、再び波に入っていった。


波に逆らいながら、あたしは3組の教室から、2組の教室まで進んで小さく息を吸った。
まだまだ、道は遠い。
あたしはそんな気持ちをもって、前を向いた。
でもそこには・・・