「もう冬か…」

外に向かって呟いた一言は、乾いた空気中に浮かんだままで、行き場が分からなくなった鳥みたいに、さ迷っていた。

誰に届けたら良いか分からないような言葉をただ呟いているのに寂しさを感じ、窓を閉め学校へ行く準備し始めた。