しばらく下を見つめて何かを考えている上田君は



ふと、決心したみたいに私の方をまっすぐ見た。



口を開いて何かを言おうとする…



言おうとして言葉を飲み込む。


は・や・く・言ってよ…!!!


なんかだんだんイラついてきた


なんかも――――!!!



「実は…!彼女はいたんだ。高校あがってすぐの頃は…」



いた?過去形?



「でも、彼女が高校別だから、知らないうちにあっちで彼氏つくってて…」



「……えっ?二股…?」



コクンと頷いた。



「俺は本当に彼女が好きで、絶対別れないと思ってたし…すげー悲しくてむかついて…!結局顔かよって!」



だんだん声を荒げて話す上田君は…悲しみに溺れたこどもみたいだった…



「だから、俺の顔だけでよってくる奴なんかにだまされてたまるかって思って、彼女いるとか好きな子がいるとか言って断ったんだよ…」



わかった…!



引っかかってたものが!