「はじめまして。三浦翔です。今日からよろしく」


ニコッ、とみんなに王子様スマイルをむける。


周りの女の子達はと言うと...


少し...いや、かなり頬が赤くなっているのが分かる。


「えっと、席はあそこだ」


先生が指差しているのは私の席の隣。


ずっと空席だったところだ。


空席で意外と良かったんだけどなー。


物置きとかにもできるし。


...しょうがないよね。


そんなことを思っている間に転校生...三浦翔は席についていた。


「よろしくな」


「よろしく。えっと名前は...」


「渡部唯華、だろ?」


名前を言おうとしたら三浦くんに遮られた。


そして自慢げに私を見つめる。


「なんで名前知ってるの?」