「本当に?」


あずちゃんが疑いの目で私を見てくる。


あれ?どこかで間違えたか?


それか、まだあずちゃんをごまかせないか...


「本当だって!!本当に知らない!!」


「えー...唯華が本気で否定するなんておかしい!!」


「そっ...そんなことないよ」


うわぁー。やっぱりあずちゃんを騙せないか。


「なんか知ってるわね...白状しなさいよ!!」


あぁ...なんかヤバい状況になってる?


「あ、あずちゃん?もうすぐチャイムなるよっ」


時計を指差して早口に言う。


「そんなの、どーでもいい。サボってもいいけど?」


「いやー、彩純さん。それはさすがにダメですよ?」


あずちゃん、怖いっ!!


早くチャイムならないかなぁ...


こんなに授業が始まってほしいと思ったことは初めてだよ。