「おい??」

低い声が聞こえた。
リュウさんの、声。

「え、なに?リュウに惚れた??」
ヒロヤが言う。

「ち、違うしっ!!」

……、ヤバいかも。
敬語を、忘れてた。
あたしの顔がさーっと青くなるのが自分でもわかる。
どうしよう、あたしの人生さようならー??
彼氏を作らずに、恋もせずに、死んじゃうのだけは
嫌だったなぁ……。
あぁ、もっと、生きたかった……。

「やっと敬語やめた!!」

嬉しそうな声があたしの思考をカット。
え、敬語嫌なの??

「よっし、俺ら今日からダチだ!!」
にこにこするヒロヤ。

……この人って、意外とテンション高いんじゃ……??

「おい、驚いてるだろーが。」

リュウさんが声をかける。
……一番落ち着いてるのはボスだから?

「で、こいつはどこで拾った??」

……あたしは捨て猫か。