理想の人。

私みたいな平凡な女と付き合うなんて、月とすっぽんなのに、とても大事にしてくれている。

「ううん、待ってないよ。」

本当は待ってたけど、待ってたって言えば気を遣わせるだろうから。
「よかった・・・少し早めに来たんですが、正解だったようですね。」
彼が笑うだけで、胸が高鳴る。
一年経てば飽きるかと思った笑顔は、今でも私の心を弾ませてくれた。
私が早いと思って、少し早めに出てきてくれたんだ。