トントンとリズム良く、包丁がまな板に当たる音が聞こえてくる。 そして、次にはジュー…と何かを焼く音。 何を作っているのかは、ここからだと分からない。 音と漂ってくる香りで何を作っているのか、考えようにも案外分からないものだ。 その時、アンプから音が流れ始めた。 それは、拓弥が流したもので選曲はロックだ。 と言うか、ロックまで持っていたのか。