岡本はお盆に乗せてあったコップへとお茶を注いでいく。


そして、それを机に並べる。


岡本のその動作をジッと見ていて気付いた。



手が震えている。



「かなで?」


「な、何ですか?晴香ちゃん」


「んーん。何でもない」



武内も気付いたのだろう。


声をかけるが岡本はそれを悟られないように心掛けていた。


その様子に武内は何も言えなくなったようだ。