「そうだよ、…ゆったんのせいなんだから。」
あたしは口を尖らせた。
「まじでわりい!足大丈夫?ごめんな?」
ゆったんは絶対に、あたしの言ってる本当の意味がわかってない。
わかるわけないんだけど…。
足のことは、別にいい。
どうせ大会はムリみたいだし。
ゆったんがあたしのことを避けたりするから、あたしはそれを気にしてるんだよ…?
「せったん?」
そう言った直後、ゆったんはヤバイとでも言うような表情をした。
理由なんてわからない。
「なぁ、大丈夫?」
「うん、大丈夫!」
立ち上がる時、ゆったんが支えてくれた。
でも、お礼を言う間もなく、あたしから離れて行った。