「なんでそんなこと聞くの?あたしのこと、信用してないの?」




「そうじゃないけど…」



あたしの言葉に、彼は弱々しく答えた。

信用って言葉を使うなんて、あたしは本当にずるい人間だ。
否定も肯定もしなくていいように、こうやっていつも誤魔化してる。



あたしいつから、こんなにかわすの上手くなったんだろう…。



「で、なんか用事?」



「いや、付き合ってるんだし電話もたまにはよくね?」



きっと普通なら、そうだねって笑うところなんだろうけど、今のあたしは、うん。と呟くことしかできなかった。


あたしって、ほんとに最低だって自分でも思う。