『バカたれーっ！！』
短髪の子が長い髪の男を殴ったのだった。


『お前ストーカーか！？クビにされたら道踏み外したか！？』

『イッテ…お前に関係ね…』赤く腫れた頬を押える。

『女の子が怖がってるのが分からないのか！？もう近寄るな！』

短髪の子は、私の腕を掴み反対方向へ歩きだす。


なにが起こったのか分からない。あの長い髪の男は誰？かっこいい顔の人ではあったけど。
この短髪の子も誰？


頭がパニック状態になっていると

『ごめんな。こわかっただろ…？』短髪の子が話す。
『大丈夫…です…あの…あなたは…？』


『俺は、SAHO。ローマ字でね。バンドやってるんだよ。さっきのあいつは、元メンバー。あんたのこと目つけてたから、心配だったんだよ。』

『そ…そうなんですか…』
『あっお詫びと言っちゃなんだけど、お茶でも…事務所に招待するので。』

一向に腕を放さない。

『ちょ…ちょっとSAHOさんっ！！』