平助side
結局後から知ったのは外や下で戦っていた隊士達の一人が死亡二人が重傷を負った。多分そいつ等も助からないのだろう。死ぬか羅刹になるかの選択をしなければならない。途中で駆けつけた土方さんや一君、左之さんは怪我はなくあっという間に残党を倒したそう。ただし土方さんは遅れてきた検察の奴らを追い返してくれていたみたいだ。新八っつあんは左腕に怪我をしたが特に支障はない。しかし上で戦った俺達は悲惨なものだった。総司は吐血し華楠は背中を斬られた(本人は軽傷と言っていたが多分違う)そして夜空は俺をかばって頭から大量の血を流した。治療の時に山崎君が先祖返りに斬られると傷の治りが遅いと言っていた。あれから2日がだったが夜空はまだ目を覚まさない。一応峠はこえたけど完治までに時間がかかる。


悔しかった何もできずに夜空に大怪我をさせて自分だけが無事でいることが。帰ってきた夜遅く俺は夜空が寝ている枕元に座り密かに涙した。もしかしたら俺が暗殺の術を禁じなければあんな事にはならなかったのかもしれない。でもあいつには自由になってほしいこんな屯所に置いて自由に出入りできないから違うのかもしれないけれど。どうしたらいい。どうしたら夜空にとっての自由は何だろう…。

平「今日もまた夜空が目を覚まさないまま明日が来るんだ…。そろそろ目ぇ覚ませよ夜空。」

そう言いながら夜空の額を手で覆う。山崎君に発熱が起こらないかを見てくれって頼まれたからな。

平「よしっと熱はねえな…。」

左「平助ーいるか?」
平「いるよー。」
左「土方さんが全員集まれってよ。」
平「わかった。今行く。夜空どうしよ?」
左「取りあえず連れていきゃあいいんじゃねえのか?」
平「んじゃそうする。」
そうして俺は先日のように夜空をおぶり広間まで行った。