平「ひでぇな…。」
少年は少女を担架に乗せて屯所へ向かっていく。その時には少年も隊士も皆助からないだろうと思っていた。
隊1「残念だなぁ。」
隊2「ああ。」
平「どうした?」
隊3「あ。いや、組長。この斬られた女子吉原の女性よりも綺麗ですよ。」
平「確かに。左之さんが見たら喜びそうだな。不謹慎だけど。」
そんなことを話しているともう目の前は屯所だった。帰ってからは山崎君に少女を診察してもらうことにして、俺は土方さんにその報告をしに行った。
土「そうか。で、やっぱり殺されてたのか?」
平「わかんないけど傷がひどかったから多分助からないだろうと思う。」
土「で山崎。どうなんだ。」
土方さんは障子の向こうにいる山崎君に入ってこいと言った。
山「傷は深く斬られて、致命傷を負っているはずなのですが、その少女はまだ普通の人と変わらない息をしてまるで寝ているかのようなのです。」