?「はっ、はっ、はっ」
真冬の雪が降り積もる京の都の真夜中に一人町を走り抜ける少女がいた。その少女はただ走っていると言うよりは何かから逃げているように見えた。そう。その少女を追いかけていたのは


羅刹のものだった。


羅「あぁひゃひゃひゃひゃ!」
訳の分からぬ奇妙な笑い声と共に追いかけてくる赤い目に白い髪をした武士。
少女は必死にその武士から逃げるもたどりついたのは袋小路。
その時少女は自分が腰にさしている刀を思い出したかのように手を延ばしたが、それはすでに時遅し。追いついた羅刹は少女に刀を振りかざしきってしまった。胸元から深く斬られてしまった少女は気を失い降り積もる雪の上に倒れる。
その少女の怪我口に羅刹は口をつけ血を吸い始めようとしたとき、


グシャ


羅刹は後ろから来た栗毛より少し濃い髪を後ろでくくりつけ揺らしていた少年に自分の致命傷である胸を刺されていた。羅刹は悲鳴をあげるまもなく倒れーー死んだ。
隊員「組長!」
平助「お前等担架持って来い!!であと羅刹の収容袋持って来い」
隊員「はっ」