「あのさっ…帰り、東山駅の方?」


突然のキミの問いかけに

戸惑いつつも、平静を装い、返答する。


「あぁ。そうだけど?」

またもや、短めに。


「じゃあさっ、一緒に駅まで行かない?……というか…行ってくださいっ!」


突然の事で、なにがなんだかわからない。

「いいよ。」


頭の中身は固まっているものの

俺の本体は『いいよ。』と

そう、答えていた。



きっと、これも神が、俺に与えてくれた

幸せのチャンスだったんだ。