「ねぇ、今日帰りにマック寄ってかなーい?みんなで」


莉海は優しいからよくこうしてみんなでどこかへ行くと偽って、恋斗と二人っきりにさせてくれる。


「お、いんじゃね?」



近くいたあきちゃんと珠樹(たまき)くんが賛同してくれた。



当の恋斗は、
「わりぃー俺パス」


「な、なんで?」
寂しさからか少しうわずる声。




「母さんと食事」


私の耳元で優しく漏れる言葉。


その意味が私にはしっかりわかるから、それ以上は何も言えない。