ドンと鈍い音。 シャレにならない痛み。 6歳の私。 誰もいない公園。 痛さと心細さから泣きだしてしまった。 確か...その日も冬だった気がする。 スッと差し出された手は長い指、ほどよく伸びた爪が今でも記憶に残っている。 それが、恋斗との出逢い。 「あ、ぐずん、りがとう...うっう」 手を握ったところから広がる暖かさ、不思議と涙は止まっていた。