「そう?よかった」



こうやって感謝されると嬉しいもので……



いろいろなものを作るようになった。



そこで最近気づいたのが、黒瀬くんは玉子焼きが好きということ。



毎回一番に玉子焼きを食べるんだ。




黒瀬くんはかごの中からボールをひとつ取ると、ゴールに向かって投げる。



だけど……



────ガン……




いっつも、リングに当たっちゃうんだ。




「やっぱ、シュートを決めるのに向いてないな」



無表情だからか、感情が読みとれないのが厄介なところ。



こんなとき、なんて言えばいいかわからないから。