「ゆりなちゃん可愛いすぎー」
瞬先輩はそう言ってあたしの頭をポンポンと叩くと、敦先輩のところに行ってしまった。
……せ、先輩に可愛いって言われちゃったよ!!
今日はなんだかすごい日だなーなんて思っていると、ランニングから帰ってきた1年の部員たちが体育館に入るなり寝転がっていた。
「おつかれ!そんなにキツかった?」
「……きっ、キツかったなんてもんじゃねーよ…っ。あれは鬼だっ…」
相当キツかったらしい。
そういえばちょこちょこと理恵先輩が様子を見に行ってたもんねー……
ぞろぞろと入ってきてはへばる部員たち。
その中で、黒瀬くんだけは息切れひとつせず立っていた。