僕の横を走りすぎ、黄瀬くんのところへ向かう。



目の前に立ちはだかる緑川くんに、黄瀬くんはどう抜こうか悩んでいる。



だけど緑川くんに隙なんてない。



黄瀬くんなら……どうするか。



黄瀬くんは右に行こうと見せかけて、左を行く。



フェイントをかけられた緑川くんは少し遅れて黄瀬くんの後ろを走る。



────抜いた。



が、まだこれからだ。