コウキside




────……っ。



ついに、でてきた。



緑川くんが。



彼と戦ったことはないけれど、同じ仲間だったんだ。



どれほど強いかなんて、僕が一番わかっている。




「……黒くん。ほんまは、戦いたくなかったんやけどなあ」



「……僕は君をかえる。そのためなら、戦える」




ダムッとボールの勢いよく弾む音。



ボールはいま、黄瀬くんの手に渡っている。