それから好調に試合は進み、楓高校は15点差でリードしている。 ────すると 「交代だ!緑川!!」 向こうの監督から、そんな声がした。 ついに────きた。 まずは引き出すことが目的だったから、ひとつクリア。 次は勝つことだ。 「ついに登場ね……」 理恵先輩は相手チームを見つめた。