「…なんで、あんな雨の中にいたんだよ」



「……え?」




朔弥の目は怒っているようだった




「朔弥に会いたくて……戻ってきて欲しくてっ…」




涙声になる



朔弥は切なそうに顔を歪めた



「……俺はお前の側にいる資格な「そんなことない!」




思った以上に、大きな声が出た


それくらい、朔弥が大切なんだ




「そんなことないよ…私、朔弥がいないと何もできないバカだもん…。私の強がりを分かってくれるのも朔弥しかいないんだよ?

朔弥じゃないとダメなの……朔弥じゃないと、安心できないの……」




朔弥が隣にいないだけで、寂しくて、悲しくて、涙が止まらないの



隣に居てくれるだけでいい



それだけでいいの




「ごめんなさい……酷いこと言ってごめんなさいっ…」




謝るから


怒っていいから


側にいてほしい