雨が冷たいのに、熱い


熱いのに、寒い




「朔弥……まだかな…?」





私は待ち続けた




それから更に一時間




やっと、帰る人が出てきた



私を何事かと見ていく



そりゃそうだ


こんな雨の中、傘も指さないでいるんだから



他の人は出てくるのに、朔弥は出てこない




……休みなのかな…?


ううん、もう少し待てば来るかもしれない




私はずっと朔弥を待った




だけど


だんだん、意識が遠退いていく



あ……ヤバイ…



地面に倒れた、その時だった