「まさかこんな日に限って寝坊するなんてっ…!」


私、平川夏樹は
入学式早々親友との集合時間に遅刻してしまいました!!


こんな事になるなら昨日ドラマ何か見るんじゃなかったっ!

普段は優しいけど遅刻とかにはとことん冷たくなる親友が待っていてくれる筈もなく
一人で必死で自転車を漕いでいるとやっと見えてきた他の生徒達

入学式には間に合った事にホッとしながらその生徒達の流れに沿って自転車を漕いでいくと

「遅い!!」

自転車置場には綺麗な顔に似合わない眉間のシワを寄せた親友が立っていた


「ゴメン!!
まさか寝坊するなんて思ってなくて…」

「そりゃこっちの台詞よ!
此処で待っててあげてた事に感謝しなさい!」


彼女の名前は神崎 玲奈(カンザキ レイナ)
中学からの友達で私の親友
綺麗な顔をしているのに媚びる訳でもなく誰とでも仲良くなれる彼女は中学の時からモテていた
しかも学年一位の頭脳持ちで
女子の中にも彼女に憧れてるいる子は多いだろう


「まぁ、良いけど…
さっさと行きましょ?
クラス、同じだったわよ」

「ホント!?
ヤッタね!
友達出来るか心配だったけど玲奈がいるなら安心だよ!」